61代夏 The Survivors ヒダトコ隊e.p. はるかなる山を目指して

61代夏合宿 The Survivors ヒダトコ隊(8/5~27)

1R:日高山脈 ペテガリ岳周辺
2R:知床半島縦断
最終R:羊蹄山集結

 
1R:日高山脈 沢登り&薮漕ぎ 抜粋エピソード

8月10日
3時半起床。朝食は棒ラーメン。今日も手早く済ませて4時45分出発。幕場を出てすぐにナメである。しばらくずっとナメが続く。非常に綺麗だが行動はしづらい。釜とナメ滝がひたすら続く。それを何度も高巻いていく。6時25分に標高825m二俣に到着。ナメはここまで。8時過ぎには標高1150mくらいまで高度を上げる。良いペースなので一同にも余裕が生まれる。それはまやかしなのだが…。

ここで上部が二俣になった大きな滝が現れる。左側から巻いて藪に入りそのまま左俣に進む。30分ほど登って何とか沢の傾斜が緩くなったため沢に戻る。その後は急なナメ滝・ナメ床が続く。非常に登りづらい。何度も高巻く。ツメが近づいても大きなナメ滝が出てくる。トップとセカンドはノーザイルで登ったが、他のメンバーは用心してザイルで確保させて登った。

段々と水がなくなってくるとようやく終わりが近いと感じられるようになる。最後には沢も顕著ではなくなり藪を漕ぐ。この高さまで来るとハイマツの登場である。Lとしてはこの松の匂いを非常に懐かしく感じたものである。最後に30分ほどの藪漕ぎをして稜線上にたどり着いた。稜線上には踏み跡があり、これを辿るとすぐに1600m峰に到着した。13時05分。とりあえずお疲れ様。

狭い山頂だが、何とか3人用テントを2つ張る。ツェルトは張れる木が全くなかったため、2つのテントを使ってその間に立てた。これで何とか全員が寝る場所を作れた。その後は食当まで、各自、寝たり本を読んだり穏やかな時間を過ごす。風が吹いてくる方は寒いが反対側に行けば暖かい。曇りがちだが景色も見えて良い気分である。日高の山深さを感じる風景である。

今日も16時に食当。その後はT.P。寝る前には雲が風に流されてペテガリ岳がよく見えた。夕焼けと相まって何とも美しい光景である。皆が思わず目を奪われるものであった。(F川記)

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自分にとって夏合宿とは、新人のとき以来、厳しさを通して達成感を得る、そしてそれを皆で共有する、そういった場である。今年の夏合宿の計画には、自分が夏合宿の中で大切にしたいと思うことをできるだけ詰め込んだ。

夏合宿とはこういうものだという一つの形を表したかったし、それを伝えたかった。考えていたことを全て詰めきれた訳ではないが、自分たちの力の中では最大限のことができたと思う。

自分にとっては満足できる夏合宿だった。後輩たちにとってもそうであってほしいと思う。とはいえ、かなり好みが分かれる合宿だったとは思うが。協力してくれた同期と後輩達に感謝したい。

日高も知床も自分にとっては魅力的なフィールドであった。実際に行ってそれをしっかり感じられた。
やはり、藪漕ぎは楽しい。そして厳しい。
もう現役を引退し、次からの合宿に参加できないことが残念であるが、これからもできるだけワンゲルを大切にしていきたい。
(四年F川 感想文より)